副鼻腔炎(ちくのう症)とは
鼻の穴は頬や両目の間、額などの骨の中に空間のつながりを持っています。この空間を副鼻腔と言います。
鼻水・鼻づまりなど、鼻の炎症が起こる場合にはこの副鼻腔も同時に炎症を起こしていることがあります。
この状態を副鼻腔炎(ちくのう症)と言います。急性期は副鼻腔の炎症が強く、膿が蓄積すると激しい痛みや膿のような鼻水が出ることもあります。また慢性化すると副鼻腔内部の粘膜が腫れてポリープを形成します。
感染だけではなく、アレルギーによって発症することもあります。
副鼻腔炎(ちくのう症)の治療方法
ファイバースコープによる鼻内の診察を行います。さらに詳しく副鼻腔の状態を診断するため近隣のクリニックにCT検査を依頼します.
治療として鼻と副鼻腔内の膿を除去するための副鼻腔開放処置、ネブライザー治療、薬の投与などを行います。この病気は投薬と鼻の処置が大切です。
アレルギーが原因の場合はそれに対する検査、治療を併用します。
通院治療で改善が見られない場合は手術をおすすめすることもあります。
手術は実績の豊富な信頼のできる病院を紹介しています。
治療上の注意点
・副鼻腔炎(ちくのう症)の治療は、数回の外来治療で治すことでは困難で、治療期間はある程度長くなります。(特に副鼻腔にカビが存在する場合はなかなか治らず、手術が必要になるケースも多くあります。)
・2~3週間は集中的に通院して下さい。(毎日通う必要はありません。)ある程度炎症が治まれば1~2週間に1回の通院で十分です。個人差がありますが、少なくとも2~3ケ月の治療期間が必要です。
・3つの治療をおこないます。通院によるお鼻から副鼻腔をきれいにする処置と、ネブライザー(噴霧器)による薬の吸入と、薬局から出されたお薬の服用です。長期間の内服が必要となりますので、それにあわせて抗生物質も安全なものを少しずつ投与する方法をとります。
・治療の終了は、症状の改善をみて、鼻茸(ポリープ)が消失、または鼻の中の腫れが治まった時点です。これで完全に治った状態と判断できます。
・鼻の処置や内服治療でなかなか治らない場合は手術を行います。ただし体へのご負担を考えて、 60歳以上の方にはあまり手術をお薦めすることができません。高血圧症など循環器系の異常を持っているケースが多いからです。