外耳炎とは
外耳道が炎症を起こした状態で、痛み、かゆみ、熱感、耳だれなどの症状を引き起こします。
耳のつまり感、聞こえにくさや 耳鳴りを自覚することもあります。ほとんどの場合、炎症がおさまればこれらの症状も改善します。
原因の多くは、耳掃除などで外耳道を傷つけることです。炎症が軽度の場合は、触らずに放置すれば自然に治ります。
1〜2日たっても症状が改善しない場合は、耳鼻科の受診をお勧めします。
多くの場合は自然に治りますが、糖尿病の合併がある場合には、重症化することもあります。
外耳炎の症状
外耳炎の主な症状は、次の通りです。
- 耳のかゆみ
- 耳の痛み(耳たぶを引っ張ると痛みが増悪します)
- 発熱
また、細菌感染によって化膿し、外耳道の腫れが強くなると、次のような症状も見られることがあります。
- 耳だれ(白または黄色の膿)
- 難聴(聞こえづらくなる)
- 耳鳴り
- 耳の閉そく感
外耳炎の原因
外耳炎を発症する主な原因は、耳かきや爪で外耳道に傷を作ってしまい、そこから細菌が入ってしまうことです。
一般的に、外耳炎は緑膿菌や黄色ブドウ球菌などの細菌によるものがほとんどですが、まれに真菌(カビ類の菌)による難治性の外耳炎(外耳道真菌症:がいじどうしんきんしょう)もあります。
外耳炎の検査
問診
内視鏡カメラを使って、外耳道の状態を確認します。
※乳幼児など外耳道が狭い患者さんの場合では、確認できない場合もあり、内視鏡を使う場合もあります。
細菌培養検査
場合によっては、耳だれの一部を取って、細菌培養検査を行う場合があります。治りが悪い場合、抗生剤の治療になりますが、その際の助けになります。
外耳炎の治療
外耳炎の治療では、薬を塗るとき以外“耳を触らない”ことがとても重要です。
・感染による分泌物などの除去や消毒
外耳道をきれいにするだけで、聞こえづらさが正常に戻ることがあります。
・薬物療法
軽症~中等度の場合には、抗菌剤の点耳薬やステロイドの点耳薬・軟膏を患部に塗ることで、症状が治ります。
炎症範囲が広い場合や外耳道湿疹を合併している場合には、抗菌剤や抗アレルギー薬の内服が必要となります。
また、痛みがひどい場合には、鎮痛薬の服用が必要な場合もあります。
日常生活での注意点
耳を「触らない」これにつきます。